非常持ち出し袋に最低限入れるべき防災グッズ

最低限の防災グッズ

備えあれば憂いなし。防災グッズは備蓄すれば備蓄するほど安心感は増しますが、予算や置き場所の問題ですべて完璧に揃えられないといった方も多くいると思います。そんな方には最低限の備蓄として予算面も置き場所の問題も比較的クリアしやすい非常持ち出し袋から準備をしていきましょう。しかし実際に被災経験がないと何を入れたらいいのか分からないのではないかと思います。危機管理のプロ防災士が、非常持ち出し袋に最低限いれるべき防災グッズの必要性を考えます。

消防庁が公表する必要な防災グッズとは

印かん、現金、救急箱、貯金通帳、懐中電灯、ライター、缶切り、ロウソク、ナイフ、衣類、手袋、ほ乳びん、インスタントラーメン、毛布、ラジオ、食品、ヘルメット、防災ずきん、電池、水

出典:総務庁消防庁

消防庁では非常持ち出し袋に入れるべき最低限必要な防災グッズとして上記の20品目を挙げています。こちらをベースに考えていきましょう。

非常食・保存水の進化がスゴい!

まず基本となるのは、非常食(保存食)や保存水です。非常食や保存水は近年著しい勢いで進化しております。かつては賞味期限が1~3年程度だったのですが、現在では5年保存が当たり前。さらに進化して7年保存できる商品も増えてきております。このように保存期間が長ければ長い程、コスト面のメリットも大きいですし入れ替えの手間が省けますので賞味期限で選ぶこともひとつの選択肢です。

レスキューライス

アルファ米はおすすめの備蓄品

長期保存ができる非常食の代表といえば、アルファ米です。アルファ米とは、炊いたお米を専用の機械で乾燥させたもので、水かお湯を注ぐだけでお米が炊いた状態に戻ります。ごはんの味も年々増えてきており、各メーカー美味しさもかなりアップしています。白米はもちろんわかめ御飯や五目ごはん、ピラフやドライカレーなども発売されています。被災時は精神的な落ち込みもあり、食欲を落としてしまうことが考えられますので普段から食べなれたお米の保存食をおすすめします。ただし、保存食は直接口に入れるモノ。安全面で信頼できる商品を選びましょう。

非常用トイレは最優先に準備する防災グッズ

消防庁が発表している最低限必要な防災グッズには、なぜか入っていませんが最優先に考えていただきたい防災グッズは非常用トイレです。食事はなんとか我慢できてもトイレだけは我慢できないもの。女性であればなおさら必需品と考えます。でも、被災したら仮設トイレがすぐ届くから大丈夫でしょ?と思っているあなた!油断は禁物です。

仮設トイレが届くまで

仮設トイレが届くから大丈夫!?

平成28年4月に内閣府が発表した「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」で、東日本大震災を経験した29自治体(岩手・宮城・福島)に被災後被災地へ仮設トイレ届くまで要した日数を調査した結果、3日以内に届けたと回答した自治体はわずか34%だったのです。全体のおよそ半分となる49%の自治体では仮設トイレを届けるまで1週間以上もかかっており、1ヵ月以上かかってしまった自治体は14%もありました。地震により道路が遮断されたり、需要がいっきに増えてしまい仮設トイレの製造が間に合わなかったり等さまざまな要因が考えられます。トイレができなくなると、できるだけ食事や水分を摂らなくしようと考えてしまい、実際に被災地ではトイレが原因による体力・免疫の低下や体調不良等の健康被害を受けた方が多くいらっしゃいました。このようなことから非常用トイレは最優先に考える必要な備蓄と考えます。

夜間の避難も考え懐中電灯やランタンは必須

地震や災害は日中に起こるとは限りません。夜間に災害が起こり電気が止まると暗闇の中での避難を強いられます。そんな時のために必ず懐中電灯は用意しておきましょう。ラジオが付きや携帯電話・スマートフォンへの充電もできる懐中電灯が人気です。懐中電灯は電池で点灯するものと手回し発電で点灯するものがあります。電池タイプはすぐに電気がつくので手軽ですが、災害時に電池はすぐに売り切れなかなか手に入りません。用意をしておいたとしても電池にも消費期限がありますのでせっかく準備をしていても切れていたら使い物になりません。できれば手回し(ダイナモ)発電が可能な懐中電灯を選びましょう。自宅や避難所など場所に留まり避難する際に使用するランタンも用意しておきましょう。

寒さへの対策も忘れずに

アルミブランケット

暑い季節に防災用品を準備するとすっかり忘れてしまうのが防寒対策グッズです。真冬に災害が起こってしまい防寒グッズを用意していないと、最悪の場合死に至ります。どんな季節でも年中通して対応することができる防災グッズを準備しなくてはいけません。ただ、毛布を非常持ち出し袋に入れることは大きさ的に厳しいと思うので防災用の圧縮毛布やアルミブランケットなどを用意しましょう。アルミブランケットは薄くてコンパクトなので非常持ち出し袋に入れておいても邪魔になりません。そんなに薄くて温かくなるの?と思いますが、アルミは熱を遮断する効果があるので包まるだけで自分の体温を逃がさず反射させます。ですので、サウナスーツを着ているように体中がポカポカしてきます。同じくアルミの簡易寝袋というアイテムもありますので、一緒に備蓄しておくと睡眠時も安心です。

プロが厳選した”防災セット”という選択肢も

非常持ち出し袋には上記アイテムを基本ベースに、自分に合った防災グッズ・避難グッズを選定してください。でも、やっぱり自分で防災用品を選ぶ自信が無いという方や、用意する時間がない方には防災のプロが防災グッズを厳選してセッティングまでしてある防災セットがおすすめです。防災セットにはホームセンターなどでは手に入りにくい防災グッズが入っていますし、銀色の非常持ち出し袋とは違いおしゃれな避難リュックを採用した防災セットも数多く存在します。セットで買うと単品で買うよりお得なことも多いので自分で選ぶことに不安がある方はこちらをおすすめします。

防災士がおすすめする防災士監修の防災セット

防災用品のトップブランド”ラピタエマージェンシー”から発売されている防災セットは、玄関や部屋に置いても違和感のない洗練されたデザインの避難リュックが特徴です。

約2億商品の中から1位に輝いた「防災セットSHELTERシリーズ」





MONOMAX 2016年7月号 最優秀賞に選ばれた「防災セットラピタ」





転がす・背負う・持つの3Way「ものすごい防災セット」


 

このような防災士が監修した防災セットを参考にしながらご自身でセット組をしてみるのもいいと思います。いずれにせよ、いつ起こっても不思議でない自然災害に対して日頃から防災の意識を高め心構えと準備をしておくことが大切です。

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