ボウサイ店長です!
オフィス防災EXPOが迫る7/26~28に開催され、私も応援メンバーとして参加します!
オフィス防災とは、その名の通り企業の防災をメインとした展示会です。
東京で行われている展示会なので東京の方々が多く来場されるのですが、皆様の悩みのひとつは帰宅困難者(帰宅難民)対策。
実際に3.11では多くの方々が帰宅困難者となってしまいました。
内閣府が2011年11月22日に発表したインターネット調査に基づく推計では、東京都で約352万人、神奈川県で約67万人、千葉県で約52万人、埼玉県で約33万人、茨城県で南部を中心に約10万人、首都圏で合計515万人が当日自宅に帰れない帰宅困難者となった。
引用:wikipedia
帰宅困難者対策条例が制定
その後、東京都は帰宅困難者対策を総合的に推進する条例を制定・施行することとなりました。
帰宅困難者対策条例の主な取り組みは
- 大規模災害発生時に、むやみに移動をしない
- 会社は従業員向けの3日間の食料・水を備蓄する
といった内容です。
3.11のときは、電車やバスなどの移動手段がすべてダメになり、たくさんの人々が徒歩で自宅に帰るという選択をしました。
特に都内は通勤距離が長い人も多く、結局当日に帰ることができず駅や地下通路で休んだ方も多かったのです。
このように、むやみに帰宅すると自分が危険にさらされるだけでなく、救急や消防の活動を妨げ人命を奪う原因になる恐れがあることから、帰宅困難者対策条例は制定されました。
しかし、この帰宅困難者対策条例の通り3日間会社で待機したとしても、もし仮に電車やバスが3日後に復旧していなかったら、やはり歩いて帰るしかないかもしれません。
もちろん推奨はしませんが、どうしても家に帰らないといけないといけないという方もいるでしょう。
そこで疑問に思ったのが、普段歩きなれていない人間が徒歩でいける限界は何キロなんだろう?と思い、自らシュミレーションを行ってみました。
歩きなれていない人間がいきなり徒歩で30kmに挑戦
30km圏内で通勤されている都内勤務の方も結構多いと聞き、徒歩で30kmを挑戦してみることに。
30kmというと
- 浜松町~さいたま市(約28km)
- 汐留~神奈川県横浜市(約30km)
- 有楽町~千葉市美浜区(約32km)
- 丸の内(名古屋)~愛知県豊田市(約28km)
- 梅田(大阪)~京都府京田辺市(約32km)
ざっくりこんな感じです。
分かる人には分かると思いますが、徒歩で行くにはわりと絶望的な距離です。
筆者は三重県に住んでいますので、県庁所在地の津から勤務地の四日市までの約30kmに挑戦です。
装備品はイオンで買った帽子、AZULのTシャツ、オークリーのパンツ、ドンキで買った靴下、アディダスのスニーカー、DISELのリュック、銭湯で買ったタオル。
普段はデスクワークがメインで移動はほぼ自動車。ここ数十年、長距離を歩いたことはない。
そして、熱中症対策でお水を購入。
しかし、災害時ではこのように簡単にお水を購入することはできないと想定されるため、できるだけチビチビ飲むことを心に誓う。
さぁ、靴ひもをしっかり結びスタートです。
スタート地は津駅。ちなみに津駅は日本で一番短い名前の駅だそうです。
時間は10:30。この日の気温は31度。日差しが強くで体力の消耗が激しそう。
駅から歩いて、国道に出たところさっそく案内標識を発見。
標識下の「四日市」が目的地です。残り29km。
しばらく歩いていくと、三重県の県庁が近くにあるとのこと。
県庁に行く機会などあまりないので、せっかくなので記念撮影。
この時は、もちろんまだまだ元気<^!^>
1時間ぐらい歩いただろうか。
気が付いたら、また案内標識が!感覚的にはもう5~6キロ歩いてるなぁという感じ。
うっっ、まさかのまだ3km・・・。
やはり普段から歩いていないので歩くスピードが遅いようだ。。。
しかも気温31度で強烈な日差し。思ったより体力の消耗が著しい。
ちょっと徒歩をナメてたなぁ、なんて思いつつ歩く、歩く。
延々と続く田舎道。
この道をひたすら歩くだけ。さすがに、ちょっと飽きてくる。
12:30。2時間歩き続けて休憩。木陰で一休み。
5~6kmぐらいは歩いただろうか。
少し足の関節に違和感が出始める。
でも、こんなところでギブする訳にもいかないので、しばらく休んで再出発。
津市の隣町、鈴鹿市に入りました!
鈴鹿サーキットで有名なあの町です。
しかし、歩いている道からは鈴鹿サーキットが見えるわけでもなく、ひたすら何もない道を歩く。
脳内では、
「ポケットのコインを集めて~行けるところまで行こうかと君がつぶやく~見えない地図を広げて~♪」と
猿岩石の「白い雲のように」が再生されている。
案内標識が出てきた。
ようやく10km到達。ここまで3時間ちょっと。
股関節の痛みが強くなってきている。
帰宅困難者シュミレーションということで、お水1本だけでゴールする予定だったが、フラフラしてきたのでお茶とアイスを購入。
災害時は、おそらくこのような食べものはきっと品切れになって売ってないだろう。。。感謝していただきます。
とにかく、ここの足の付け根がめちゃくちゃ痛い。
でも、関節は痛いが筋肉の疲れはまだきてない。
体力的にはまだまだいける。。。休憩をとって、またひたすら歩く。
5時間を経過し、ようやく残り半分。
暑さにやられ、休憩をかなりとったので時間もずいぶんかかってしまったが
それにしても歩くペースが猛烈に遅くなっている。
なぜなら
膝がものすごく痛いっ。
さらに
足の裏も痛い。
さらに股関節の痛みはMAXまできている。
おそらく普段歩きなれていない人が突然歩くとしたら、15kmまでが目安ではないかと思う。
あらゆる関節がここまで痛くなるのは想定外だった。
周りから見ると、おじいちゃんが歩いているのかな?と思うほどの歩き方になってます。
自分で入念にマッサージをして、再出発。
さらにここから3km歩き、
カルピスウォーターを飲む。
こんなにうまいと感じたカルピスははじめてだ。
約18km歩き、時間は17:00。スタートして6時間30分経過している。
いくら休憩しても関節痛は治らず、もう足が動かないのではないかと思うくらいの感覚に。
でも戻るわけにもいかないので歩く。
脳内では
「帰りたいけど帰れない~、戻りたいけど戻れない、そう考えたら俺も涙が出てきたよ~♪」
と長渕剛の「しゃぼん玉」が再生されている。
少しだけ日が落ちてきて
鈴鹿市役所が見えてきた。
四日市市民の私は、鈴鹿は近所。見慣れた建物が出てきて少しほっとした。
気持ち、足が軽くなる。
しかし、関節の激痛に加え、筋肉もかなり張ってきている。
倒れてはいけないので、こまめに休息をとりながら進むと
出ました!残り10km!
20km近く歩いて、現在18時。スタートして、7時間30分経過。
身体も心も限界。
もう一歩も歩けない、と思うくらい。
おそらく徒歩20kmが、普段歩いていない人の本当の限界だろう。
しかし、この限界の先には何があるのか見たくて、歯をくいしばり足を引きづりながら進む。
すると
懐かしい。鈴鹿川である。
筆者が小学生の時、なぜか橋を使わず、自転車を担いで横断した鈴鹿川である。(※危険ですので良い子は真似しないように)
少し思い出に浸り、また歩く。
脳内では
「負けないこと投げ出さないこと逃げ出さないこと信じぬくこと~♪」
が再生されている。
そしてしばらく歩き続け
念願の四日市に!
でも、会社まではまだあと少しあります。
はぁ、もうあと6kmやん!
ここまで来ると1桁の距離だと、ものすごい近い感覚になってくる。
しかも、身体が限界突破したのか、日が落ちてきて楽になったのか、近づいてきてホッとしたのか
理由はよく分からないが
関節や筋肉の痛みが和らぎ、いままでよりかなり早いスピードで歩いている。
もうここまで来ると、もう安心。
この工業地帯に弊社があります。
あと少し、がんばろう。
到着っぅっ~!!!!!
いやぁ、無事ついてよかった。。。
時計を見ると、19時15分。
10時30分にスタートして、8時間45分かかりました。
暑かったので休憩も多く取りましたが、思ったよりもかかりました。
日焼けで顔は真っ赤。もう顔がおかしいです(写真加工アプリを使ったような気持ち悪い顔してますが使ってません)
汗だくすぎて、たぶんめっちゃ臭いと思います。
でも、これが本当の災害時であれば、この状態でお風呂に入ることもできず
水分補給もロクにできず、食欲を満たすこともできないかもしれません。
今回はスニーカーで歩きましたが、これが革靴やヒールと思うとゾッとします。
このシュミレーションで分かったことは
災害発生時は、むやみに帰宅しない!
ということです。
会社から自宅まで10km以上離れている方は、とくにです!
自宅だけでなく会社で災害が発生したときを想定し、日ごろから備えをしていくことが大切だと身に染みて実感しました。
※津駅~株式会社LA・PITAまでの歩数
徒歩10km以上を「本当に歩いた人の情報」がほとんど見かけなかったので、凄く参考になりました!
じょぜ様
コメントありがとうございます!参考になって幸いです。
約1年前の記事ですが、久しぶりに読み直したら思い出してぞっとしましたぁ(~_~;)
歩いている最中は、ただただ歩いていることに猛烈に飽きてきます。
10km以上あるくときは音楽やラジオ等あるといいと思いますよ!
すごい!
ほんとにそんなに歩いたんですか!!
凄いですね……
4Km歩いただけで足の筋肉痛でイラついてる人様
コメントありがとうございます!
本当に歩きました!
でも、もう二度としません(笑)
こんにちは
私はデスクワーク中心の44歳会社員ですが、趣味が登山なので定期的に身体は動かしています。
先日、水平移動なら何キロ歩けるか試したくなり、荒川(東京と埼玉の県境を流れる河川)を河口から上流にある自宅(板橋区)向かって歩いてみました。8時間30分で33キロ歩きましたが、限界に近い状態でした(^^)
普段運動していないのに、いきなり30キロ歩けるのは本当に凄いと思います。
震災時、都心部では帰宅困難者が溢れて時速2キロで歩く事になると、何かに書かれていたので、無理に帰宅はしないようにします。
ハイカー様
コメントありがとうございます!
おおお!!33キロも歩かれたのですか!?すごい!!
たしかに、実際にこの距離を歩いてみると災害時は無理に帰宅しようとは思えないですよね。。。
東京都の条例でも多くの人々が一斉に帰宅しようとすると、救命救助活動に支障をきたすおそれや、二次被害に遭うおそれがあることから、むやみに移動を開始せず、職場や安全な場所に留まることが重要と書かれています。
やはり会社や企業が、従業員の一斉帰宅抑制にもっと積極的に取り組んでいかないといけないですね。
50のオッサンですが、盆明けに地元の山(1300m級)を登山兼ねて林道を20km歩きました。炎天下と水分不足でしたが、足の裏が痛くて豆だらけでした。アスファルトを30kmは凄いですね。
やす様
コメントありがとうございます!
この暑さで林道を20キロですか!登山だと勾配があるのでかなり体力使いますよね。
あぁ。。。想像もしたくないです(笑)
ここ最近は本当に暑いので、水分補給をしっかりとって塩あめやタブレットで熱中症対策をお願いしますね!
ありがとうございます。林道は携帯がつながらないところ、登山で体力を使いきっていたので、登り返して山で遭難するより林道の方が車がたまに通るので、万が一のこと考えて歩きました。